光のもとでⅠ
 入場者はブレスレットを身につけ、ようやく校内を自由に行き来できるようになるのだ。
 それは一日目も二日目も変わらないし、私たち在校生や教職員も同様。
 在校生や職員たちはこのブレスレットの代わりになるものを常に携帯しなくてはいけない。
 それが学生証であり、職員証となる。
 校内各所にゲートが設けられており、そこを通過するのに学生証が必要となる。
 とくに何をする必要はなく、学生証を所持してさえいればアラートが鳴ることはない。
 ゲート脇には警備員が立つため、アラートが鳴ったときの対応を生徒に求められることもない。
 普段は特教棟の教室に入るときのみに使う学生証だけど、外部の人間が校内へ入るときにはセキュリティ対策の一環として扱われる。
 セキュリティ以外だと、人の流動を掴むためにしか使われない。
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