光のもとでⅠ
 久先輩が三年の実行委員長にウヒヒ、と笑って軽くジャブを入れると、柴内ちゃんと呼ばれた先輩は、
「いやぁ、なんとなく……。生徒会ご一行をお待たせするのは肝が冷えると申しましょうかね」
 などと、少しおどけた調子で話す。
 そんなふたりはどうあっても組織の長で、言葉少なにも長らしい会話になる。
「守備は?」
「上々。何も問題なく滞りなく進んでる。今日に関しては身内客ばかりだから、とくに問題は起きないと思ってるけど?」
「それもそっか。ま、申し送り関連はきっちりやっていこうね」
「心得てますとも、会長殿」
 ふたりの会話が終わると、
「とくに確認事項もないみたいだから、インカムの配布するよー。各学年代表取りにきて」
 会長の言葉に朝陽先輩が反応し、用意されていたボックスの蓋を開けた。
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