光のもとでⅠ
「海斗くん、うちのクラスのものでもだめなのかな?」
客寄せをしている海斗くんの袖を引っ張り小声で尋ねる。
「これは大丈夫だよ。あとで詳しく話す」
「本当? じゃ、ツカサにあげても大丈夫?」
「うん、平気」
にこりと笑って答えると、再度廊下側に向き直り呼び込みを再開する。
「うちのクラスの人間ですら、朝から買いたくなっちゃうようなクッキーはいかがですかー?」
明るい声があたりに響く中、私は事前に購入していたチケットを河野くんに渡し、そのクッキーをポットに入れた。
こんなにお金のかけられている学園祭だというのに、商品の価格は公立高校の学園祭とさして変わらない。
安いもので二百五十円、高くても五百円だ。
その理由をツカサに訊いたら、こんな言葉が返ってきた。
客寄せをしている海斗くんの袖を引っ張り小声で尋ねる。
「これは大丈夫だよ。あとで詳しく話す」
「本当? じゃ、ツカサにあげても大丈夫?」
「うん、平気」
にこりと笑って答えると、再度廊下側に向き直り呼び込みを再開する。
「うちのクラスの人間ですら、朝から買いたくなっちゃうようなクッキーはいかがですかー?」
明るい声があたりに響く中、私は事前に購入していたチケットを河野くんに渡し、そのクッキーをポットに入れた。
こんなにお金のかけられている学園祭だというのに、商品の価格は公立高校の学園祭とさして変わらない。
安いもので二百五十円、高くても五百円だ。
その理由をツカサに訊いたら、こんな言葉が返ってきた。