光のもとでⅠ
 お客様は受付で学生証のバーコードをかざしてから教室へ入る。
 これで来場者数のカウントがされるのだ。
 ウェイトレスなんてしたことのない私でもオーダーが取りやすかったのは、事前に配布されていたパンフレットとメール広告のおかげ。
 ケーキはすべて飲み物とのセットメニューとなっており、五種類のケーキにはAからEまでのアルファベットが割り振られている。
 さらにはチョイスセットというものもあり、それにはFのアルファベットが割り振られていた。
 オーダーシートにはあらかじめAからFまでのアルファベットが印字されており、オーダーを受けたら丸で囲めばいいようになっている。
 アルファベットの隣は空欄となっており、そこにオーダーを受けた飲み物を記入する。
 コーヒーなら「C」。ミルクありなら「CM」。紅茶なら「T]。同じくミルクティーなら「TM」。レモンティーなら「TL」。ハーブティーなら「H1」か「H2」。1がミントティーで、2がカモミールティー。
 そんな具合に最初から決められていることを記していけばいいだけだった。
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