光のもとでⅠ
「ツカサがずっとモニタリングしているのは反対。でも、今はツカサが持っていたほうがいいと思う」
「……安心材料ってわけか」
「そう」
「でも、俺は翠が言わなかったら容赦なく責めるけど?」
「……わかってるよ」
「了解。紅葉祭の間、預からせてもらう。その代わり、翠は俺の携帯を持ってろ」
「え? 何かあればインカムで連絡くれればいいだけじゃ――」
「翠が連絡を入れるのに、個別通信は使えない」
 個別通信は、インカムを配られている各団体の中枢にいる人物にしか入れられないようになっていた。
 たいていは委員長と副委員長、学年代表。生徒会では会長と茜先輩、ツカサ、朝陽先輩。それから別枠で海斗くん。
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