光のもとでⅠ
香乃子ちゃんに渡された室内ブーツを履くと、朝陽先輩に連れられて奈落からダイレクトに会場へ伸びる階段を上がった。
その途中で歌詞カードを渡された。
「これ、司が歌う曲の歌詞カード。良かったらどうぞ。……でも、実際に歌を聴いたほうがいいよね。こんな司、めったに見られないし。次はないかもしれない」
朝陽先輩はとても機嫌が良さそうだった。
もっとも、機嫌の悪い朝陽先輩など一度も見たことがないけれど。
「……ツカサが歌うのはそんなに珍しいことなんですか?」
「そうだね。俺の知る限りじゃ中等部の音楽の時間が最後だったんじゃないかな? だいたいにして、あの男が人前でこういうことすると思う?」
「……思いません」
その途中で歌詞カードを渡された。
「これ、司が歌う曲の歌詞カード。良かったらどうぞ。……でも、実際に歌を聴いたほうがいいよね。こんな司、めったに見られないし。次はないかもしれない」
朝陽先輩はとても機嫌が良さそうだった。
もっとも、機嫌の悪い朝陽先輩など一度も見たことがないけれど。
「……ツカサが歌うのはそんなに珍しいことなんですか?」
「そうだね。俺の知る限りじゃ中等部の音楽の時間が最後だったんじゃないかな? だいたいにして、あの男が人前でこういうことすると思う?」
「……思いません」