光のもとでⅠ
「あの日――あの日の帰りに久にプロポーズされたの」
「っ……!?」
「私も耳を疑ったわ。……だって、私たちまだ高校生よ?」
 驚いたけど、ものすごく驚いたけど、それと同じくらいに久先輩の気持ちの深さを知った気がする。
 自分の気持ちをどう示したら伝わるのか……。
 考えつくしたら、そこにしかたどり着かなかったのかもしれない。
 でも、それは私の憶測にすぎない。
 久先輩にはもっと深い理由があるのかもしれない。
 人の気持ちは傍から見ているだけでわかるものではない。
「その返事をしなくちゃ……」
 茜先輩は目に見えてガタガタと震え始め、自分の腕を自分の手で押さえた。
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