光のもとでⅠ
「姉さん、翠は?」
「今日は全然体起こせなかったみたいね。今週いっぱいは休ませるつもりよ」
「そう」
「気になる?」
「……別に。若槻さん、ごゆっくり」
言うと、部屋に戻ろうとした。
「ちょっと、司。カイロと包帯探しに戻ったんだけど」
「は?」って顔をしてこちらを見る。
「翠葉、点滴してて手首痛いって言うから」
「……あぁ」
それだけ言うと、リビングへ足を向ける。
いつもなら場所だけ示して自分で探せ、と言う弟でも、翠葉が絡むと違うらしい。
「たぶん、この中」
と、薬箱になっている引き出しを開けた。
取り出したそれを渡され、
「あんたも一緒に行く?」
「遠慮しとく。具合が悪い人間のところに大勢で行くほうがどうかしてる」
……素直じゃない。かわいくないっ!
でも、大勢でいる、ということを知っているあたり、一度はゲストルームへ立ち寄ったのだろう。それで訪問はやめたってところかしら?
「あの子、しばらく休むことになるからたまには顔出してやんなさい」
「了解」
「今日は全然体起こせなかったみたいね。今週いっぱいは休ませるつもりよ」
「そう」
「気になる?」
「……別に。若槻さん、ごゆっくり」
言うと、部屋に戻ろうとした。
「ちょっと、司。カイロと包帯探しに戻ったんだけど」
「は?」って顔をしてこちらを見る。
「翠葉、点滴してて手首痛いって言うから」
「……あぁ」
それだけ言うと、リビングへ足を向ける。
いつもなら場所だけ示して自分で探せ、と言う弟でも、翠葉が絡むと違うらしい。
「たぶん、この中」
と、薬箱になっている引き出しを開けた。
取り出したそれを渡され、
「あんたも一緒に行く?」
「遠慮しとく。具合が悪い人間のところに大勢で行くほうがどうかしてる」
……素直じゃない。かわいくないっ!
でも、大勢でいる、ということを知っているあたり、一度はゲストルームへ立ち寄ったのだろう。それで訪問はやめたってところかしら?
「あの子、しばらく休むことになるからたまには顔出してやんなさい」
「了解」