光のもとでⅠ
22
行きはひとりだった通路を今はふたりで歩いている。
歩いている、といっても、ツカサのペースで歩いていることから、私は少しだけ小走り。
暗がりの中だからか、いつもよりツカサの背中が大きく見えた。
暗い場所だと白いシャツがほわっと浮き上がって見え、逆に黒いパンツの部分は闇と同化して見えにくい。
天井についている埋め込み式のスポットライトは等間隔に設置されているものの、この通路自体があまり使われていないこともあり、それらは三つにひとつしか点いていない。
点灯しているライトの下を通るときだけツカサの漆黒の髪が照らされ、一瞬しか見られない光の輪を見ることができた。
「ツカサ、手……」
掴まれていた手が離された。
歩いている、といっても、ツカサのペースで歩いていることから、私は少しだけ小走り。
暗がりの中だからか、いつもよりツカサの背中が大きく見えた。
暗い場所だと白いシャツがほわっと浮き上がって見え、逆に黒いパンツの部分は闇と同化して見えにくい。
天井についている埋め込み式のスポットライトは等間隔に設置されているものの、この通路自体があまり使われていないこともあり、それらは三つにひとつしか点いていない。
点灯しているライトの下を通るときだけツカサの漆黒の髪が照らされ、一瞬しか見られない光の輪を見ることができた。
「ツカサ、手……」
掴まれていた手が離された。