光のもとでⅠ
 決して血が下がっていたわけではないけれど、やっぱり床に座るほうが落ち着くし楽なのだ。
 そこへ茜先輩が来た。
「私も一緒していい?」
「もちろんです」
 椅子に座るかな、と思ったけれど、茜先輩は私の隣のスペースをうかがっていた。
 腰を浮かせて半分スペースを空けると、にこりと笑ってその部分にちょこんと座る。
 いくら大きなビーズクッションでも、ふたりで座ると互いの肩や腕があたり、上半身の重心がそこに集中するくらいには窮屈になる。
 でも、相手の体重や触れるぬくもり、微妙な窮屈さが妙に居心地よく思えた。
「茜先輩。私、何か飲み物持ってきます!」
「七倉ちゃん、悪いからいいよ」
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