光のもとでⅠ
 第一部と第二部の間に二十分の休憩を挟み、第二部が始まる。
 第二部は私の歌からスタート。
『翠葉、がんばれよっ!』
「わ、海斗くん」
 急に、というわけではないけれど、インカムから自分の名前が呼ばれることはそうそうないので驚いた。
 全体通信はよく入るけれど、生徒会メンバーの一年は流れを把握していればいいことになっていて、各委員への返答は主に二、三年のメンバーがしていた。
 今日の午前中はそれなりに生徒会でもインカムの使用はあったけれど、ライブステージが始まってからはあまり必要とされていなかった。
 なぜならば、今、この場を動かしているのがほぼほぼ実行委員だからだ。
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