光のもとでⅠ
ツカサが誰に想いを伝えたいのかは知らない。
でも、想いを伝えるための曲から一音でも音がなくなるのは嫌――。
彼女の目を真っ直ぐ見て話すと、葉月さんと呼ばれた人は言葉を詰まらせた。
つまり、ツカサが歌うオケにハープの音色が使われるということ。
「翠葉ちゃん、弦発見。これでOK?」
訊かれてその弦を確認する。
「朝陽先輩、ありがとうございます」
私は葉月さんに向き直り、
「ごめんなさい。……弦は張り替えさせてもらいます」
何も言わない彼女の横を通り過ぎハープに近づいた。
でも、想いを伝えるための曲から一音でも音がなくなるのは嫌――。
彼女の目を真っ直ぐ見て話すと、葉月さんと呼ばれた人は言葉を詰まらせた。
つまり、ツカサが歌うオケにハープの音色が使われるということ。
「翠葉ちゃん、弦発見。これでOK?」
訊かれてその弦を確認する。
「朝陽先輩、ありがとうございます」
私は葉月さんに向き直り、
「ごめんなさい。……弦は張り替えさせてもらいます」
何も言わない彼女の横を通り過ぎハープに近づいた。