光のもとでⅠ
21~24 Side Akito 02話
テーブルに用意されていた薬を彼女に飲ませると、十分としないうちにとろんとし始めた。
今にもそこで寝てしまいそうな状態だ。
「翠葉ちゃん、夏とはいえ風邪を引かないようにベッドへ戻ろう?」
いつものように横抱きにして彼女の使う部屋へと運ぶ。
腕の中の彼女は必死で目を開けようとしているが、抗えないほどの睡魔に襲われているらしい。
薬が良く効く体質なんだな……。
そのとき――胸に手が添えられドキリとする。
彼女に視線を落とすも、全く意識をしているようには見えなかった。
それにしても……ここ数週間でどのくらい体重が落ちたんだろうか。
彼女を抱えるということを何度もしてきたが、すいぶんと軽くなったように思う。
「……少し痩せたね」
言えば彼女は苦笑する。
「元気になったらまた森林浴に行こう?」
俺に言えるのはこんなことくらい。
彼女は「本当……?」と目をまん丸に見開く。
「……本当。前にも約束したでしょう? また、外でランチしよう」
彼女は視線を落として沈黙した。
今にもそこで寝てしまいそうな状態だ。
「翠葉ちゃん、夏とはいえ風邪を引かないようにベッドへ戻ろう?」
いつものように横抱きにして彼女の使う部屋へと運ぶ。
腕の中の彼女は必死で目を開けようとしているが、抗えないほどの睡魔に襲われているらしい。
薬が良く効く体質なんだな……。
そのとき――胸に手が添えられドキリとする。
彼女に視線を落とすも、全く意識をしているようには見えなかった。
それにしても……ここ数週間でどのくらい体重が落ちたんだろうか。
彼女を抱えるということを何度もしてきたが、すいぶんと軽くなったように思う。
「……少し痩せたね」
言えば彼女は苦笑する。
「元気になったらまた森林浴に行こう?」
俺に言えるのはこんなことくらい。
彼女は「本当……?」と目をまん丸に見開く。
「……本当。前にも約束したでしょう? また、外でランチしよう」
彼女は視線を落として沈黙した。