光のもとでⅠ
「七倉は自分の恋しか応援しないんです。みんなの恋を応援できたらいいけれど、誰を応援しても誰かがつらくなるのを避けられないのなら、自分のことだけを応援しようと決めました」
自分のことだけを応援……?
「翠葉ちゃんは優しいから……。もし自分が好きになった人がほかの誰かを好きだったら引いちゃう気がします。その人のことを応援しようって思いそう。でも、それって難しくないですか? すっごくつらくないですか? ……私は苦しかった。だから、自分勝手になることにしたんです。七倉は意外と自分勝手です。……そんな七倉は嫌いですか?」
私は首を振る。
「嫌いじゃない……」
どちらかというならば――。
自分のことだけを応援……?
「翠葉ちゃんは優しいから……。もし自分が好きになった人がほかの誰かを好きだったら引いちゃう気がします。その人のことを応援しようって思いそう。でも、それって難しくないですか? すっごくつらくないですか? ……私は苦しかった。だから、自分勝手になることにしたんです。七倉は意外と自分勝手です。……そんな七倉は嫌いですか?」
私は首を振る。
「嫌いじゃない……」
どちらかというならば――。