光のもとでⅠ
「御園生くらいの演奏スキルがあれば、それは難しい部類には入らないだろ? ほら、楽譜見て音数見てみ? 和音は全部弾く必要はない。危ないと思えばベースラインやメロディラインを拾えばいい。ミスタッチしそうならその音は飛ばす」
「……佐野くん、実はものすごく音楽詳しい?」
ドラムを叩くなんて今まで知らなかった。
「姉ちゃんふたりがアレだからね。全く知らないわけじゃない。暇さえあればアンサンブルに付き合わされる」
びっくりしていると、都さんが会話に交じった。
「明はドラムのほかにもフルートとチェロをかじっているのよ」
にこにこの笑顔だった。
「チェロとフルートは姉ちゃんたちの副科の楽器」
佐野くんはうんざりとした顔をしたけれど、
「ドラムだけは好きでやってる」
言って頭を掻いた。
「……佐野くん、実はものすごく音楽詳しい?」
ドラムを叩くなんて今まで知らなかった。
「姉ちゃんふたりがアレだからね。全く知らないわけじゃない。暇さえあればアンサンブルに付き合わされる」
びっくりしていると、都さんが会話に交じった。
「明はドラムのほかにもフルートとチェロをかじっているのよ」
にこにこの笑顔だった。
「チェロとフルートは姉ちゃんたちの副科の楽器」
佐野くんはうんざりとした顔をしたけれど、
「ドラムだけは好きでやってる」
言って頭を掻いた。