光のもとでⅠ
「私、欲しいものがたくさんあるの。久も欲しいし翠葉ちゃんの伴奏も欲しい。もう、絶対に何も諦めないから」
 決意した目に見えた。
「忘れちゃった? 私、真面目に翠葉ちゃんをユニットに誘っているのよ? 何年でも口説き続けるから覚悟してね?」
 茜先輩だ……。
 ちゃんと、茜先輩だ……。
「ほら、ピアノについて!」
 心配してステージに上がったはずの自分は、もう励ます側の人間ではなかった。
 ピアノまで行くと、そこには神楽さんと都さんがいた。
< 5,881 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop