光のもとでⅠ
 もう、その手を離さなくちゃいけないと知ってしまったのに、こんな映像ひどい――。
 私はその手が欲しくて仕方がないのに、その手を離したくないのに、こんなに嬉しそうな私を見せないで。
 映像は同じものが何度も繰り返し流される。
 見ているのもつらいのに、私はモニターから目を逸らすこともできずにいた。
 ツカサが傷つくのは嫌だと思いながらも、この映像のようにずっと手がつながれてたらいいのに、と思う私は最低だ。
 勝手すぎる自分に嫌気が差す。
「っ……翠、何泣いて――」
「なんでもないっ」
「なんでもなくないだろっ!?」
 ツカサに怒鳴られた。
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