光のもとでⅠ
 風間先輩に告白された記憶もなければ、その場で待ち合わせをしていたのが秋斗さんだという記憶も私にはないのだ。
「いつも思ってたんだけど、藤宮の家と何かつながりあったりする?」
「あ……えと――」
 さて、これにはなんと答えるのが正解だろう。
 今日、私には重大ミッションばかりが降ってくる。
「御園生さん、警護ついてるでしょ?」
「っ……!?」
「今日、御園生さんのことを見る機会かなりあったからね。存分に観察してた。そしたら、飲み物から食べ物まで徹底して管理されてるし、あそこの警備員。御園生さんがひとりになるとすぐに動く。何よりも、藤宮の気の遣い方が半端ない」
 ここまで言われてしまうと、下手なことは言えない。
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