光のもとでⅠ
「あぁ、なるほど。了解です!」
 三人の会話があれよあれよという間に展開され、私は朝の挨拶をすることも忘れて三人の話を聞いていた。
「ほら、いってらっしゃい!」
 唯兄に背中を押されて一歩踏み出す。
「何かあったらいつでも連絡してきな」
 蒼兄の言葉にもう一歩。
「翠葉、行こうっ!」
 海斗くんの元気な笑顔にもう一歩。
「早くしないとまたギリギリになるけど?」
 ツカサの言葉に半歩引きそうになりつつ、がんばってもう一歩を踏み出した。
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