光のもとでⅠ
玄関で音がし、人が入ってくるのがわかった。
ドアを開けたのは司と蒼樹だった。
司が眉間にしわを寄せ、「翠?」と声をかける。
そのすぐあとに入ってきた蒼樹が、
「っ!? 翠葉、どうした!?」
と、彼女に駆け寄る。
「湊さん、何があったんですか?」
「知らないわ。私が来たときには過呼吸起こしてて、つい数分前に落ち着いたとこ。原因は秋斗っぽいけど?」
蒼樹、悪い……。俺、自分に余裕がなさすぎた。
「秋兄、外に出たほうがいいんじゃないの?」
当然すぎる司の言葉。今は冷たい目を向けられても仕方がない。
「翠葉ちゃんがそれは嫌だって言ったのよ」
栞ちゃんが口にすると、蒼樹が苦い笑いを顔に貼り付け、
「あのですね……大変申し訳ないのですが、秋斗先輩は帰らずにリビングにいてください。で、湊さんも栞も司も、ちょっと向こうに行っててもらっていいですか?」
「しゃーない。こういうのは蒼樹のほうが慣れてるわね」
湊ちゃんが立ち上がったのが合図となり、蒼樹以外の人間は皆部屋を出た。
ドアを開けたのは司と蒼樹だった。
司が眉間にしわを寄せ、「翠?」と声をかける。
そのすぐあとに入ってきた蒼樹が、
「っ!? 翠葉、どうした!?」
と、彼女に駆け寄る。
「湊さん、何があったんですか?」
「知らないわ。私が来たときには過呼吸起こしてて、つい数分前に落ち着いたとこ。原因は秋斗っぽいけど?」
蒼樹、悪い……。俺、自分に余裕がなさすぎた。
「秋兄、外に出たほうがいいんじゃないの?」
当然すぎる司の言葉。今は冷たい目を向けられても仕方がない。
「翠葉ちゃんがそれは嫌だって言ったのよ」
栞ちゃんが口にすると、蒼樹が苦い笑いを顔に貼り付け、
「あのですね……大変申し訳ないのですが、秋斗先輩は帰らずにリビングにいてください。で、湊さんも栞も司も、ちょっと向こうに行っててもらっていいですか?」
「しゃーない。こういうのは蒼樹のほうが慣れてるわね」
湊ちゃんが立ち上がったのが合図となり、蒼樹以外の人間は皆部屋を出た。