光のもとでⅠ
「御園生、彼と知り合い?」
「あの……生徒会が一緒なの」
 ただそれだけのことに、鎌田くんたちはひどく驚いた顔をした。
「ここの生徒会ってめっちゃハイレベルって噂なんだけど……」
「成績も容姿もって噂まで本当だったとは……」
「藤宮恐るべし……」
 それらの言葉になんて返したらいいのかわからないから、私はツカサに連絡を取ることにした。
 馴染みのない携帯から自分の携帯へかける。と、一コールでつながった。
『翠?』
「ツカサ……? あのね、海新高校の……方がいらしてるの。弓道部の……えと、インハイが一緒だったっていう人」
 教えてもらったそばから名前を忘れたとは、さすがにお客様の前では言えない。
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