光のもとでⅠ
 もちろん、今も腕は掴まれたまま。
 図書棟までの道すがら、鎌田くんの友達(?)や先輩(?)に話しかけられたのだけれど、「姫って呼ばれてるの?」
「彼氏いるの?」
「誕生日は?」
 初対面なのに質問ばかりで私はびっくりするばかり。
 沙耶先輩は見るに見かねたときのみ助けてくれる。
 そんな中、ツカサと電話で話しをした人が適当に話を逸らしては話題提供をしてくれていた。
 テラスまで来ると、図書棟の入り口にツカサが見えた。
 その姿にドキリとしては胸を撫で下ろす。
 ドキドキしながら安心するのって、なんだか変……。
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