光のもとでⅠ
きっと、そのときのことを言っているのだろう。
「そうだよね? さらにはさ、その黒い携帯。御園生さんのじゃなくて藤宮くんのじゃない?」
「っ……!?」
「あのとき使ってた携帯とは違うんだけど、携帯、代わってもらうときに表示されてた名前が『翠』ってなってた。それって御園生さんの下の名前なのかなと思って。あのとき、電話に出た藤宮くんも『スイ』って言ってたし」
ただ事実を言い当てられただけなのに、顔が熱くなる。
人の良さそうな先輩はにこにこと笑いながら話しを進める。
「藤宮くんと付き合ってるの?」
「ちっ、違いますっっっ。ツカサには好きな人がいますしっ……」
「そうだよね? さらにはさ、その黒い携帯。御園生さんのじゃなくて藤宮くんのじゃない?」
「っ……!?」
「あのとき使ってた携帯とは違うんだけど、携帯、代わってもらうときに表示されてた名前が『翠』ってなってた。それって御園生さんの下の名前なのかなと思って。あのとき、電話に出た藤宮くんも『スイ』って言ってたし」
ただ事実を言い当てられただけなのに、顔が熱くなる。
人の良さそうな先輩はにこにこと笑いながら話しを進める。
「藤宮くんと付き合ってるの?」
「ちっ、違いますっっっ。ツカサには好きな人がいますしっ……」