光のもとでⅠ
「もし礼をしたいと思うなら、翠の都合がいいときに母さんに会いに行ってやって」
「え……?」
「……母さん、基本家にひとりでいるから来客があると喜ぶ。ハナも翠には懐いているみたいだから難なく家の中には入れると思うし……」
「本当……?」
「こんなことで嘘をついても仕方ないだろ」
確かに……。
「それに、今なら藤山の紅葉もきれいな時期」
「本当っ!?」
「だから――」
「あ、うん。嘘つくことじゃないよね? ……朝ね、登校してくるときに校舎向こうに藤山が見えて、きれいだなって思ってたの。だから、行ってみたくて……」
「え……?」
「……母さん、基本家にひとりでいるから来客があると喜ぶ。ハナも翠には懐いているみたいだから難なく家の中には入れると思うし……」
「本当……?」
「こんなことで嘘をついても仕方ないだろ」
確かに……。
「それに、今なら藤山の紅葉もきれいな時期」
「本当っ!?」
「だから――」
「あ、うん。嘘つくことじゃないよね? ……朝ね、登校してくるときに校舎向こうに藤山が見えて、きれいだなって思ってたの。だから、行ってみたくて……」