光のもとでⅠ
鎌田くんを観察していたら、
「覚えてないみたいだね」
「ごめんなさい……」
「いや、記憶ってなくそうと思ってなくせるものじゃないと思うし、どこか抜けてる御園生だから、記憶をなくしてなくても忘れられてたかもしれないし。現にそのときも、付き合ってって言ったら『今日だよね?』って、結構見当違いな返事されたし。俺も偶然会えたことに舞い上がってたから、言い方が悪かったっていうのもあるんだけど……」
思い出すように話してはクスクスと笑う。
その笑顔を見て、懐かしいな、と思う。
「覚えてないみたいだね」
「ごめんなさい……」
「いや、記憶ってなくそうと思ってなくせるものじゃないと思うし、どこか抜けてる御園生だから、記憶をなくしてなくても忘れられてたかもしれないし。現にそのときも、付き合ってって言ったら『今日だよね?』って、結構見当違いな返事されたし。俺も偶然会えたことに舞い上がってたから、言い方が悪かったっていうのもあるんだけど……」
思い出すように話してはクスクスと笑う。
その笑顔を見て、懐かしいな、と思う。