光のもとでⅠ
 けれど、外だけじゃないと思っているのはほかの生徒も同様らしく、外ほどではないにしても、校内にも私たちを探している生徒は多数いた。
「連結場所は使えないからね。申し訳ないけど、司を外に出してる分翠葉は内側に隠れさせてもらう予定」
 嵐子先輩は保健室の前で止まり、手早くノックをしてからドアを開けた。
 中へ入ると湊先生が、
「あんた大丈夫なの?」
「……バイタル、何か出てましたか?」
「少し前に血圧下がったけど、あれは?」
「少し動きすぎてしまったというか……」
「あ、もしかして、校庭から観覧席上がってしばらく歩き詰めだったっ!?」
 嵐子先輩に訊かれて苦笑を返す。
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