光のもとでⅠ
 桃華さんはひとり涼しい顔をして、
「みんな体力の底がないのかしら?」
 零しながらアイスティーを飲んでいた。
 飛鳥ちゃんも海斗くんもヒートアップ組に加勢しており、あの佐野くんすら見事にはじけていた。
 ほかの個室がどうかわからないけれど、私たちのいる個室は人の出入りが多い気がする。
「気がする」の理由は、半数以上が知らない人だから。
 クラスメイト以外の人で私が認識できるのは、紅葉祭の準備で接点のあった人のみ。
 その唯一接点があった人たちが、入れ替わり立ち代りで入ってくることで、「あれ?」と思ったのだ。
< 6,127 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop