光のもとでⅠ
「だ、大丈夫っ!? すごい音したよっ?」
 大丈夫。大丈夫だよ、リィ。
 寝覚めたばかりの後頭部がジンジンしてるけど、大丈夫……。
 壁に頭を預けたまま天井を仰ぎ見る。
 部屋は照明がついておらず、窓からの光だけでなんとなく仄暗い。
 そんな中、目を瞑り深く息を吐き出した。
 二酸化炭素とともに自分の欲求願望など全部出ていってしまえ……。
 かなり切実な願い。
「五分……いや、七分ちょうだい。シャワー浴びたらすぐ行く」
「うん、わかった。じゃ、先に食べてるかもしれないけど、お母さんにも伝えておくね」
「ん、お願い」
 目の前にいるのはリィ……。
 頭で再度認識してから目を開ける。
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