光のもとでⅠ
「任せたからな……」
 不安を煽るような話し方はしてくれるな。
 そのくらいは心得ていると信じている。

 昇降口に向かいながら携帯を取り出し秋兄にかけると、通話がつながった途端、
『話は湊ちゃんから聞いた。悪い、こっちの落ち度だ』
「もう動いてくれてるならかまわない」
『司たちが使うポイントに常温のミネラルウォーターや果汁ジュースの用意もしてある。奈落には武明(たけあき)を配置したから、何かあれば武明を使え。武明には五人持たせてある。
「了解。……秋兄」
『何?』
< 6,220 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop