光のもとでⅠ
「彼女には武政がつくんだったな」
「はい……」
「ほかにふたりついている」
 その言葉に、俺と蔵元、若槻も絶句した。
 警備会社の人間を動かしたとは思いがたい。だとしたら――。
「私の持ち駒がひとり、会長の持ち駒がひとり。彼女にひとつの危害も許すつもりは毛頭ない」
 持ち駒――つまり、ゼロ課を動かした、か……。
「若槻、私にも配置換えの内容を見せろ」
「イェッサー」
「若槻、いい。静さんはこれを」
 自分のノートパソコンを静さんに向ける。
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