光のもとでⅠ
 そんな唯を見つつデスクの引き出しを開け、数日前に用意していたのものを取り出す。
「唯」
 顔を上げた唯にそれを投げる。と、空中でキャッチした唯が「えっ!?」と俺を見た。
「簡易ブレス」
「見ればわかります」
「それは唯のだ」
「……えっと」
「今日は翠葉ちゃんたちと家族してこい」
 唯は天変地異というような顔で、俺を見ては蔵元と見比べる。
「そんな驚くことか?」
 蔵元に訊くと、
「鬼のような上司がこんなサプライズを用意していたら、私でも一瞬固まりますね」
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