光のもとでⅠ
「……推測なんだけど、もしかしてあんちゃん、今までリィがネックで彼女さんとうまくやってこれなかった人?」
「否定はしない」
「なるほど納得……」
 そのあと、手短に桃華の予定を訊くと、十時から校内の見回りという情報を得た。
 桃華は少し申し訳なさそうな顔をして、
「今日、生徒会メンバーはフリータイム返上なんです」
「……ま、それもそっか。午後が全部ライブっていうんじゃそんな時間もないよな」
「すみません……。では、ごゆっくり」
 彼女は新たなる客のもとへとオーダーを取りに行った。
 フリータイムにデートができなくなった、ということを今の会話で伝えたかったのだろうけれど、俺的にはあまり問題視することでもなかった。
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