光のもとでⅠ
 桃華らしくない突飛な行動だし、その前もいつもの桃華ではなかったことから心配になる。
 声をかけようとしたら、桃華が「あのっ」としゃがみこんだ状態から見上げてきた。
 今度はしっかりと目を合わせて。
「嫌とか、そういうのじゃなくて――ただ、ただ恥ずかしかっただけなんですっ」
 目がすごく必死で、嬉しい反面少し申し訳なくなる。
「誤解されたくない」と思ったからこそ、今こんなにも必死になって否定してくれているのだろう。
 そう思えば嬉しくないわけがない。
 ただ、そこまで必死にならなくてもいいことで、俺の行動ひとつがそうさせてしまっていることが申し訳ない。
「そっか……でも、やっぱり謝るのは俺のほうかな。ごめん、強引すぎた。俺、少し浮かれてたんだ」
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