光のもとでⅠ
「やぁね。気ぃ悪くした?」
「そんなんじゃないですよ」
「何情報も何もないわ。事務の子も生徒たちも、みんなが不思議に思うことでしょう? 生徒にも教職員にも介入しすぎない秋斗先生が血縁者でもない女生徒をかまっているなんて。……まぁ、それが生徒会メンバーだから、と思えばさほど気にもされなかったのでしょうけど、彼女が倒れるたびに何度も手を差し伸べているともなれば、人の目に留まらないほうがおかしいのよ」
 反論の余地なし。
 本当に、自分は今まで何をしてきたのか……。
 振り返ってみたら綻びだらけじゃないか。
「それ、後輩の妹だから――じゃ、通用しませんかね?」
「御園生蒼樹くん?」
「えぇ」
「多少は通用するでしょうけど、贔屓しているようにしか見えないかもね?」
「あぁ、そうですよね……」
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