光のもとでⅠ
「夏休みに入る前だったかしら? 校長直々に、後日マンツーマンの授業をするようにって要請されたわ。けど、彼女ときたら毎日を乗り切るのに精一杯。このお祭り前には時間が取れないと思った。実際、湊ちゃんにもこのお祭りが終わったあとに、ってお願いされていたしね」
 修司おじさんと湊ちゃんに感謝だ。
 もっとも、俺が感謝する筋合いはないけれど。
 この学園にいる限り、必修授業となっているこれは避けて通れない。
 わかってはいるけれど、どうしようもない葛藤が胸に渦巻く。
「……なんというか――なっちゃん先生にお願いが……」
 苦笑しつつなっちゃん先生に向き直る。
「なぁに?」
「手加減してあげてください」
「やぁよ」
 即答かよ……。
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