光のもとでⅠ
 歩みを止め、手早く唯さんに通信を入れた。
「唯さん」
『蔵元さん、司っちに応答してあげて』
 は……?
 この人にしては珍しく大雑把な言葉が並ぶ。
 さらには、目上の人間に遣う言葉でもない。
 普段なら敬語を使いそうなものを――。
『司様、唯は手が離せない状況ですので、ご用件をお伺いするのは私でもよろしいでしょうか』
「かまいません。ここにいるわがまま姫が第四通路で休憩を取りたいと言いだしたので、お忙しいところ大変恐縮なんですが、手配してもらったものをすべて持ってきていただけますか」
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