光のもとでⅠ
「さすがに横にはなれないからな」
「そのくらいはわかってるつもりなんだけどな……」
「どうだか……」
 翠はむっとした顔をしたけれど、そのまま目を瞑ってしばらすると、かすかな寝息が聞こえてきた。
 和太鼓が轟く中、翠の寝息だけが異質なものとして認識される。
 さらに数分経つと、身体がぐらりと傾き俺の方に倒れてくる。
 別にいいけど――翠、無防備にもほどがあるだろ……。
 こういうの、本当に誰か責任持って叩き込んでほしい……。
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