光のもとでⅠ
もう、なんの反応もしようがなかった。
流れている映像を今さら止められるわけもなく、ただ見ているだけ。
あの日、手をつなぐことが決まっていたわけじゃない。
たまたま――たまたま翠が躓いて手を差し伸べた。
あのときはこんな笑顔で素直に手を乗せてくれたのに、今は――。
モニターから視線を外しすぐそこにいる翠に移すと、大きなその目から涙が溢れていた。
流れている映像を今さら止められるわけもなく、ただ見ているだけ。
あの日、手をつなぐことが決まっていたわけじゃない。
たまたま――たまたま翠が躓いて手を差し伸べた。
あのときはこんな笑顔で素直に手を乗せてくれたのに、今は――。
モニターから視線を外しすぐそこにいる翠に移すと、大きなその目から涙が溢れていた。