光のもとでⅠ
「翠葉、おまえ大丈夫か……? 一気に心拍数上がったけど」
「……電話、苦手だから……」
そんな会話に秋斗さんへ視線を向ける。
秋斗さんは自分の胸ポケットを右手で押さえていた。
その手が、わずかではあるが規則的に動く。
自分の手の震えではなく、リィの鼓動……。
通常そんな機能はないはずだけど、この人のことだ。
自分の携帯のみにオプションをつけたのだろう。
そんな車内にコール音が鳴り出し、途切れたときには「何」という司っちの不機嫌オーラ全開の声が響いた。
「……電話、苦手だから……」
そんな会話に秋斗さんへ視線を向ける。
秋斗さんは自分の胸ポケットを右手で押さえていた。
その手が、わずかではあるが規則的に動く。
自分の手の震えではなく、リィの鼓動……。
通常そんな機能はないはずだけど、この人のことだ。
自分の携帯のみにオプションをつけたのだろう。
そんな車内にコール音が鳴り出し、途切れたときには「何」という司っちの不機嫌オーラ全開の声が響いた。