光のもとでⅠ
 このあと彼が何か対処するとしたら、俺の携帯とメアドの着信拒否ってところかな?
 やることなすこと司っちらしくて、想像だっていうのに俺は笑いのツボにはまっていた。
 シートベルトが邪魔だと思うくらいに身体を丸めて笑っていると、後ろからあんちゃんに宥められる。
「唯……。おまえ、あまり司のことからかうなよ?」
 それは無理……。
「だって楽しいんだもんっ!」
 俺は隣でナーバスになっている秋斗さんのことを忘れるくらいに笑いを満喫した。
 後部座席でリィがつらい思いをしていることも知らずに――。
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