光のもとでⅠ
「もし、何かあるならリィから声かけてもらえるよ」
 唯はそう言うと、俺や母さんに言われるまでもなくキッチンへと入っていった。
 前に比べると、翠葉に何が起きているのかと不安になったり、こっちから訊いたり問い詰めることもなくなった。
 バイタルデータの使い方を誤ったらいけない。
 それはこの数ヶ月で学んだ。
 俺は胸ポケットに入れてある携帯に触れ、手に取ることなく離した。
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