光のもとでⅠ
 俺はやれやれといった感じで翠葉と視線を合わせたわけだけど、そんな俺は翠葉にはどう映っているのかな。
「あっれー? 唯くんに蒼樹さんまで、どうしました?」
 海斗くんの元気いい声が投げられ、唯が負けずじと声を張る。
「海斗っち、おはよっ! いやさ、今日って打ち上げあるのかな、と思って」
「あ! ありますあります! 路線バスで市街地に行く途中、カラオケ屋あるじゃないですか」
「あぁ、あのカラオケ屋にしてはそれっぽくない建物の?」
「ですです。そこ、友達の家がやってるカラオケ屋なんで、そこでやることになってます」
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