光のもとでⅠ
 あくまでも、翠葉がどう受け止めるかは別問題。
 でも、思うんだ。
「うちの子、きっとそういうものに怯えて友達の手を離す子じゃないと思うんだ。問題要素が自分側にあるのなら躊躇せずに手を離す。でも、そうじゃないなら、せっかく得た友人を手放す子ではないと思う」
「……自分の子どもを信じているんだな」
「それともちょっと違う。確かに信じてはいるけれど、これは願望とか希望。そういう類かも」
 自分の娘を見てきて、こういう行動を取るだろうという予測はできる。
 でも、自分としてはそういう選択をしてくれるように願っている、といったほうが正しい気がした。
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