光のもとでⅠ
「うんにゃ、こっちの話。じゃ、行きますか」
「えぇ、お鍋の用意も済んでるから帰ってきたらコンシェルジュから材料を受け取ってすぐに作れるわ」
「そりゃいいね」
 まだ朝だというのに俺たちは夕飯の話をしながら家を出た。

 コンシェルジュに見送られた俺たちは、緩やかな下り坂を歩いていた。
「そういえばさ、昨夜帰ってきたときに静に言われたんだけど、翠葉に警護がついてるってさ」
 碧はきょとんとした顔をしていた。
「つまりは碧と一緒ってこと」
「……だから?」
 あれ? 意外な反応?
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