光のもとでⅠ
 でかい図体で何を言うかと思えば……。
「残り一年半で足りると思うな。この先二十年は覚悟しておけ」
 そう言って作業へ戻る。
 とはいえ、今日の疲労は身体を使ったからという物理的なものからは程遠く、どうにもこうにも何をする気にもならない。
 気力が残っていないとはこういうことをいうのだろう。
 そんなところに朝陽がやってきた。
「唯さんが迎えに来て翠葉ちゃんは上がった。司も疲れてるんだろ? 今日は上がれよ」
「…………」
 これ、素直に受けていいものか?
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