光のもとでⅠ
「でも、怖いものは怖い……。普通にお話するだけじゃダメなの? 側にいるだけじゃダメなの?」
彼女の反応に、蒼樹が唸る。
確かに俺はそう君に提案したんだったな。ただ、側にいてくれるだけでいいと……。
君は言葉どおり、額面どおりに受け取った。けれど俺がそれに我慢できなくなってきている。でも、俺が近づけば近づいた分彼女は怯える。
「リィのは恋かもしれないけど、でも、秋斗さんとはステージが違うんだよなぁ」
「ステージ?」
「そう、ステージ。あのさ、リィのは小学生の恋。秋斗さんのは大人の恋。ね? いる場所が全然違うのわかるだろ?」
「私、高校生です……」
彼女にしては珍しくトゲのある声だった。それに怯むことなく、
「恋愛偏差値の問題」
と、若槻は返す。
若槻も、こういうもののたとえは蒼樹レベルでわかりやすく話す。ただ、蒼樹がするたとえ話よりもより一般的でわかりやすい。
俺や静さんが予想もせずにいた"兄妹ごっこ"だが、若槻の無駄に高い順応力は職場だけではなく、こういう場でも発揮されるらしい。すでに蒼樹と翠葉ちゃんに馴染み、きっちりと兄の役割をしているように見えた。
そんなことを考えていると、彼女から爆弾が投下された。
彼女の反応に、蒼樹が唸る。
確かに俺はそう君に提案したんだったな。ただ、側にいてくれるだけでいいと……。
君は言葉どおり、額面どおりに受け取った。けれど俺がそれに我慢できなくなってきている。でも、俺が近づけば近づいた分彼女は怯える。
「リィのは恋かもしれないけど、でも、秋斗さんとはステージが違うんだよなぁ」
「ステージ?」
「そう、ステージ。あのさ、リィのは小学生の恋。秋斗さんのは大人の恋。ね? いる場所が全然違うのわかるだろ?」
「私、高校生です……」
彼女にしては珍しくトゲのある声だった。それに怯むことなく、
「恋愛偏差値の問題」
と、若槻は返す。
若槻も、こういうもののたとえは蒼樹レベルでわかりやすく話す。ただ、蒼樹がするたとえ話よりもより一般的でわかりやすい。
俺や静さんが予想もせずにいた"兄妹ごっこ"だが、若槻の無駄に高い順応力は職場だけではなく、こういう場でも発揮されるらしい。すでに蒼樹と翠葉ちゃんに馴染み、きっちりと兄の役割をしているように見えた。
そんなことを考えていると、彼女から爆弾が投下された。