光のもとでⅠ
31~33 Side Tsukasa 01話
マンションまでの道を歩いているところを雨に降られた。
校内にいれば置き傘があったものを……。
仕方なくマンションまでの数十メートルを駆け上がる。
エントランスに入るとコンシェルジュの崎本さんがタオルを持って駆け寄ってきた。
「司様、おかえりなさいませ。降られてしまいましたね」
きれいなタオルを差し出されたが、
「家ですぐにシャワー浴びるので」
と、タオルは断った。
「それではお着替えになられましたら、制服はクリーニングボックスへ出しておいてください。今からでしたら十一時頃には仕上がりますので」
「すみません、助かります」
「お届けは本日中になさいますか? 明朝にお持ちいたしましょうか」
「今日中で」
「かしこまりました」
エレベーターで十階に上がると妙なメンバーが揃っていた。
翠は御園生さんに抱えられていて、その隣には若槻さん。秋兄は少し離れたところで壁に寄りかかっていた。
「司、ずいぶん濡れたな」
御園生さんに声をかけられため息をひとつつく。顔を上げ口を開こうとしたとき、
「……水も滴るいい男?」
ポツリと翠が言葉をもらした。
意識せず口にした感じ。思ってたことが口から出ちゃった感満載。
校内にいれば置き傘があったものを……。
仕方なくマンションまでの数十メートルを駆け上がる。
エントランスに入るとコンシェルジュの崎本さんがタオルを持って駆け寄ってきた。
「司様、おかえりなさいませ。降られてしまいましたね」
きれいなタオルを差し出されたが、
「家ですぐにシャワー浴びるので」
と、タオルは断った。
「それではお着替えになられましたら、制服はクリーニングボックスへ出しておいてください。今からでしたら十一時頃には仕上がりますので」
「すみません、助かります」
「お届けは本日中になさいますか? 明朝にお持ちいたしましょうか」
「今日中で」
「かしこまりました」
エレベーターで十階に上がると妙なメンバーが揃っていた。
翠は御園生さんに抱えられていて、その隣には若槻さん。秋兄は少し離れたところで壁に寄りかかっていた。
「司、ずいぶん濡れたな」
御園生さんに声をかけられため息をひとつつく。顔を上げ口を開こうとしたとき、
「……水も滴るいい男?」
ポツリと翠が言葉をもらした。
意識せず口にした感じ。思ってたことが口から出ちゃった感満載。