光のもとでⅠ
悪いけど、そんな考えを察してやるつもりは微塵もない。
「相手は俺の気持ちすら知らない」
翠があくまでも俺の好きな女を材料に話すのなら、その話のまま返してやる。
「……告白、しないの?」
「そうだな……」
今思えばそれっぽいことは何度も言ってきたように思うが、直接的な言葉を口にしたことはなかった。
「こんな場で言ったら逃げられるか、フリーズするんだろうな。……もしくは、告白しても気づかないか」
そんな行動に出ずとも翠はぎこちなく俺に寄り添っている。
腰に添えた手を放したら、「観覧席で見ている」と逃げられそう……。
「相手は俺の気持ちすら知らない」
翠があくまでも俺の好きな女を材料に話すのなら、その話のまま返してやる。
「……告白、しないの?」
「そうだな……」
今思えばそれっぽいことは何度も言ってきたように思うが、直接的な言葉を口にしたことはなかった。
「こんな場で言ったら逃げられるか、フリーズするんだろうな。……もしくは、告白しても気づかないか」
そんな行動に出ずとも翠はぎこちなく俺に寄り添っている。
腰に添えた手を放したら、「観覧席で見ている」と逃げられそう……。