光のもとでⅠ
「……そういう人なの?」
「そう。意外と扱いが難しい人間」
「意外と」というよりは、完全に持て余している。
 翠の操縦なんて一生かかっても無理な気がする。
 初めて会ったときから変な反応が返ってくる人間だとは思っていた。
 それを新鮮に感じて興味が湧いた。
 面白いと思っていられたのはいつまでだったか――。
 気づいたら自然と目で追うようになっていて、感情はいつしか「気になる」を通り過ぎ、「好き」というものへ変化していた。
 翠はどんなふうにその男を好きになったのか……。
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