光のもとでⅠ
「マジでっ!?」
『たぶんマジ。ってことでちょっと忙しいからまたあとでな!」
 なんともまぁ……。そうでしたかそうでしたか……。
 俺はツーツーツーという断続音を消し聖にかけなおす。
「聖、その先には何もないからとりあえず離脱して」
『え? 何もなくて列ができてるの?』
「いや、あるにはあるんだけど、催し物じゃないっていうか展示物じゃないっていうか――『人』なんだよ。で、周りに群がられるのがあまり得意な人間じゃないから、生徒会本部があれこれ動き始めたとこみたい」
『……「人」にこんなに群がるもん?』
 それはさ、聖さん……。
< 6,956 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop